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存続か、解体か|前橋市千代田町にある『前橋テルサ』市が民間提案を募集

前橋テルサ、存続の可能性も 市が民間提案を再公募へ(群馬・前橋市)

前橋市は、2023年3月に閉館した複合施設「前橋テルサ」について、解体と存続の両面を視野に入れた事業提案型の公募を実施する方針を明らかにしました。
9月上旬に詳細な公募要件を発表し、12月から翌年1月にかけて提案の受付を開始するとのこと。

▼閉館後、用途が未だ決まらない「前橋テルサ」

解体前提から一転、活用案も受け入れへ

これまで2度にわたり、前橋テルサの売却・賃貸を目的とした公募が行われましたが、いずれも提案に至らず不調に終わっていました。
前橋市は2024年8月に解体方針を打ち出していましたが、今回の3度目の公募では、解体後の活用案に加え、既存建物の再利用を含む幅広い提案を受け入れる姿勢を示している。

利用アイデアは7件、存続派も多数

市は2024年3月から4月にかけて、民間事業者とのサウンディング(対話型調査)を実施。その結果、以下7件の活用提案が寄せられました。

  • 【解体後の活用案】
    ① 福祉と交流の拠点
    ② ドッグラン&運動施設
    ③ 物販・介護・フィットネスの複合施設
  • 【既存建物の活用案】
    ① 企業本社機能と多世代交流の拠点
    ② ホテル中心のリノベーション
    ③ 防災産業の拠点および防災テーマパーク

財政負担と再開発、背景にある事情

前橋テルサは、市の指定管理施設として2013年度から2022年度まで運営されていましたが、累積で約32億円の財政負担を抱えていたとされます。
閉館後も維持費として年間約4,000万円を要しており、今後再開した場合には改修費20億円、年間管理費2億5,000万円が必要と試算されています。

市は2026年3月下旬までに優先交渉権者を決定する方針ですが、再び応募がなかった場合は施設の解体を進め、閉鎖予定の「中央イベント広場」に代わる仮設広場として活用する計画です。

地域のシンボルはどうなるのか

かつて多目的ホールや宿泊施設、会議室などを備え、市民に親しまれてきた前橋テルサ。
利活用の行方は、中心市街地の今後を左右する重要な分岐点ですね。

市民や事業者の新たな視点と提案によって、この老朽化した施設が新たな価値を生む場として再生するのか、それとも解体によって再開発へと舵を切るのか。今後の動向に注目が集まります。

※掲載の記事は、2025年7月時点の情報となります。

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