世界で熊谷だけに生息!埼玉県の魚『ムサシトミヨ』が新種として認められました(埼玉・熊谷市)

埼玉県の魚として知られる希少な淡水魚『ムサシトミヨ』が、学術的に新種として認められたそうです。
ムサシトミヨは、熊谷市にある元荒川上流部が世界で唯一の生息地とされている魚。
埼玉県の「県の魚」、そして熊谷市の「市の魚」にも指定されている、地元にとってとても大切な存在です。

今回、鹿児島大学ほかの研究チームにより、ムサシトミヨが新種「Pungitius nakamurai(プンギティウス ナカムラアイ)」として記載された論文が、日本魚類学会の英文誌『Ichthyological Research』にて公開されました。

※出典:[埼玉県庁]

ムサシトミヨとは?熊谷市の元荒川上流部にすむ希少な魚

ムサシトミヨは、トゲウオ目トゲウオ科トミヨ属の魚です。

体長はおよそ3.5〜6センチメートルほどで、水温10〜18度のきれいで冷たい湧き水があり、水草が茂る細い川の流れに生息しています。

特徴的なのは、背びれ・腹びれ・尻びれにトゲを持っていること。
敵から身を守るときなどに、このトゲを出すとされています。

ムサシトミヨ

また、トゲウオの仲間はオスが小鳥のように巣を作り、子育てをすることでも知られています。ムサシトミヨも、オスが水草などを使って巣を作る珍しい魚です。

60年以上を経て、正式に「新種」として記載

ムサシトミヨは、これまでも図鑑などで紹介され、埼玉県や熊谷市の象徴的な魚として親しまれてきました。
一方で、国際的な魚類分類学の分野では、正式な種として記載されていない状態が長く続いていたそうです。

今回、鹿児島大学総合研究博物館や国立科学博物館などが所有する標本、さらにさいたま水族館から提供された生きた個体の情報などをもとに研究が進められ、ムサシトミヨは学術的にも正式な種として認められることになりました。

地元では以前から大切に守られてきた魚ですが、今回の新種記載によって、あらためてその存在の貴重さが注目されそうです。

世界で唯一の生息地は熊谷市の元荒川上流部

ムサシトミヨの生息地は、熊谷市にある元荒川の上流部です。

この場所は、世界で唯一の生息地とされており、県指定天然記念物「元荒川ムサシトミヨ生息地」として保護されています。

保護されているのは、熊谷市ムサシトミヨ保護センターから下流へ約400メートルの区間。
この区間では、生息環境を守るため、魚の採捕や水草の採取などの行為が制限されています。

まさに「熊谷にしかいない魚」。そう考えると、かなり特別な存在ですよね。

ムサシトミヨはどこで見られる?

ムサシトミヨは、川ではなかなか見ることができません。
また、生息地は保護されている場所のため、現地で探したり、川に入ったりするような見学はおすすめできません。

ムサシトミヨを見てみたい方は、水槽展示を行っている施設を利用するのがよさそうです。

  • 熊谷市ムサシトミヨ保護センター
    住所:埼玉県熊谷市久下2148-1
    展示室開放日:毎月第1・第3日曜日 9:00〜10:00
  • 埼玉県環境科学国際センター
    住所:埼玉県加須市上種足914
  • さいたま水族館
    住所:埼玉県羽生市三田ケ谷751-1
  • 埼玉県庁
    住所:埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1

展示の有無や公開日時は変更となる場合があります。
見学を予定している場合は、事前に各施設の公式情報をご確認ください。

※掲載の記事は、2026年6月時点の情報となります。内容は今後変更となる場合があります。

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